昨夜は第4回TORII東北皮膚セミナーに参加してきました。
特別講演に先立って東北大学の照井先生が血管炎による皮膚病について症例報告をされました。血管炎は診断や分類がしばしば難しいことがあり、久しぶりに自分の中で知識が整理されて勉強になりました。
特別講演では東京医科大学の梅林先生がsnap diagnosisという診断法についてご講演されました。やや心理学的に診断方法を分析されており独特の内容でしたが、皮膚をみて瞬時に診断を思い浮かべるトレーニングが重要ということです。
確かに我々は患者さんの皮膚を見た瞬間に診断がつくことも多いです。パッと見て思いついたいくつかの病気を経過や検査で特定していきます。とはいえ、皮膚病は何千もの種類があるし、患者さんの背景も様々でなかなか簡単にはいかないことも多いのですが・・・
一番興味深かったのは医者向けの皮膚病クイズのお話でした。写真といくつかの情報から診断するクイズなのですが、医者全体の正解率が1~2割程度のものでも皮膚科医だと5~6割が正解するというものです。やはり皮膚の病気は皮膚科医に診てもらうのが大事なようです。私もたまに知人にどこの皮膚科が良いか尋ねられることがありますが、基本的には皮膚科専門医の資格があるかで判断するようオススメしています。皮膚科の看板は医師免許があれば誰でも出すことが出来ますのが、皮膚科専門医という標榜は5年以上の研修と難しい専門医試験をクリアして資格をもってないと出せませんので。